ピュール研究開発室の化粧品づくりへの想いと、九州大学との産学連携

様々なヒット商品を生み出すピュールの源泉がここ、研究開発室です。そのキーマンである冨永室長は、数々の化粧品のOEM商品と自社商品を手掛けて来られました。今回、室長ご自身から、これまでのキャリアや大学との研究連携、これからやってみたいことについて語っていただきました。

植物研究から異分野を経て、化粧品の研究開発へ

株式会社ピュールで研究開発室室長を担っています。元々農学部出身で、野菜の貯蔵方法について学びました。その後理学部の修士課程に進み、植物の研究をしていました。大学院修了後、当社に入社する前は製薬会社で基礎研究に従事していましたが、どうも動物実験などが自分に合わないように感じ、キャリアチェンジを考えました。それに、研究は一つの正解=真理を求めて多くの優秀な研究者がスピード勝負で結果を出す世界です。2番目に正解を出しても成果とはならないのです。私はそれよりも、メーカーでものづくりに携わりたいと思いました。前職の製薬会社から化粧品メーカーであるピュールに移ったのは、それが理由として一番大きいです。以来、一貫して化粧品の研究開発に携わらせてもらっています。

知見と個性を掛け合わせたものづくりへの充実

化粧品はものづくりです。自分の取組みを後々残していくことを考えると、大きなやりがいがあります。化粧品のOEM製品を作る場合は、お客様の意向を踏まえつつアイディアを出しながら開発しますが、最終的に自分が手掛けたOEM製品が販売されているのを目にすると、とても嬉しくなります。自社製品を作る場合は比較的、研究者としての自分の個性を出すことができるように思います。いずれも企画担当とディスカッションしながら処方を確定させていきますが、自身の知見やこれまでの研究の蓄積がものづくりに生かされているという実感があります。話は少し反れますが、私は博士号を取る前に就職してしまったので、博士号を取るべく、当社に移った初期の頃は社会人学生をしていました。会社員として勤務しながらの論文執筆には苦労しましたが無事に学位を取得でき、その頃の学びや研究が今に生きている部分もあります。

共同研究による確かなデータの取得と商品開発への活用

糸島市内の自社農園にて、研究対象となる植物を有機栽培しています

現在、当社では九州大学の清水先生と連携して研究を行っています。研究開発体制を強化すべく、九州大学の産学連携部署に問合せたことがお付き合いの始まりです。清水先生は元々、キノコの研究がご専門。キノコのどういった成分にどのような薬効があるのかなどを調べられる中で、植物の有効な成分を調べるノウハウをお持ちでした。私はそんな清水先生と一緒に、天然物が持つ力を調べています。

天然物が持つ力は、ざっくりと水に溶けやすいものと油に溶けやすいものにエキスを分画します。そこからさらに構造まで紐解き、最後は成分の特定を行います。 最近では、利尻昆布の力に着目し、清水先生と研究を行いました。利尻昆布とは北海道の北部に位置する利尻島で収穫できる昆布のことです。当社と清水先生とで利尻昆布の成分にどのような効果が期待できるかを調べました。

さらに、清水先生は当社の拠点である糸島市の農産物に関する豊富な研究のデータもお持ちです。それらを今後のオリジナル化粧品の素材開発に活用させていただくだけでなく、様々な有効性や安全性に対するデータも共同で取得していく予定です。
このように当社では、産学連携も踏まえた研究を通じて得られた知見を、今後開発するスキンケア商品やヘアケア商品に活かしていきます。

お客様のお声をもとに、より良いオリジナル化粧品の開発を

常にアップデートを続ける冨永室長

今後はもっとオリジナルの研究を実施し、これまでにない成分を使った独自性のある商品を世に送り出していきたいと思っています。それにあたっては、よりお客様からのご意見に向き合い、改良に改良を重ねながら丁寧に商品を育てていきたいと考えています。ピュールはチャレンジするのにちょうど良い規模感で、組織に埋もれることなく、個性を発揮しやすいのが特徴です。新しいものを作っていく勢いもあります。チーム一丸となって取り組み、会社の技術力アップを図っていきたいと思っています。